放射暖房としての床暖房の快適性は、現在では一般的に広く認められています。床暖房の大きな特長は、放射熱と伝導熱によって「頭寒足熱」となって、暖かさが柔和で、特に老人や健康を害している人に優しい環境を保てる事です。
@室内の上下温度差がほとんどなくなります。
A暖房器具を設置しないので部屋を広く使えます。
B空気の汚れやホコリの舞い上がり、騒音の心配がありません。
C室温を低く抑えても体感温度は実際の室温より高くなるので、乾燥し過ぎも防げます。
Dイニシャルコストは、他の対流式の暖房方式に比べて高くなるが、ランニングコストは約3〜4割安くなります。
電気式の場合、割安な深夜電カを利用して、ランニングコストを安くするものがあります。蓄熱体として床スラブ(コンクリート)を利用するものです。右上の図のように、床スラブに温水管を埋め込み、夜間に暖め、その余熱で昼間の暖房をも行うものです。
埋め込む管は、、施工性の向上と配管の漏水を防ぐために、シームレス(継ぎ目がない)配管が多くなって来ています。配管の材質は、樹脂系の配管(架橋ポリエチレン管・ポリブデン管)や特殊ゴムを使用しています。
右下の図のように、壁にも施工できます。これは、蓄熱性能がある木毛セメント板に溝加工をし、そこに管を埋め込んでいます。これは、パネルを重ねていくだけなので、新築工事だけでなく、改修工事でも施工できます。また、壁だけでなく、床にも施工可能です。 |
 【基礎の上に管を埋め込む様子】

【壁に管を埋め込む様子】
※乾式施工なので、新築工事だけ
でなく改修工事でも設置できる。
|